診療案内Medical Treatment

むしさされ(ちゅうししょう)虫刺され(刺虫症)

虫刺されは一般的に春から秋にかけて日常的に遭遇します。痛みとかゆみが2大症状です。
痛みは虫に刺されたり咬まれたりして皮膚が傷付いて感じるものと、注入された毒に反応して感じるものがあります。かゆみはアレルギー反応ですが、直後から起こる「即時反応」と1日~2日経ってゆっくり起こる「遅延反応」があります。「即時反応」は赤みや膨らみも伴い、数時間で治まります。それに対して「遅延反応」では赤みや水ぶくれなどの症状も一緒に起こり、治るのに数日~1週間程度かかります。
虫刺されによる症状の強さは個人差が大きいようです。代表的な虫刺されを虫ごとにご紹介します。

1. 蚊

庭や公園では黒い体にしま模様があるヒトスジシマカが多く、室内ではイエカが多いとされています。蚊に刺されてすぐに症状が生じる「即時反応」と数日後に生じる「遅延反応」を起こしますが、刺される年頃によって出やすい反応が違います。
赤ちゃんは数日経ってから赤みやひどいときには水ぶくれを起こす「遅延反応」が多く、子どもではすぐに赤みやかゆみ、膨らみを起こす「即時反応」と「遅延反応」の両方、大人では「即時反応」が起こりやすいとされています。しかしながら個人差も大きいようです。

2. ハチ

生まれて初めてハチに刺されると強い痛みと腫れを引き起こします。2回目以降は全身へ影響を起こすアレルギー反応も加わり、刺された場所以外にじんましんがでたり、血圧が下がって意識をなくしたりすることもあるので注意が必要です。

3. ダニ

夜間就寝中に吸血し、ネズミに寄生するイエダニと、咬みついて数日間吸血する山や林に住むマダニが一般的です。マダニは十分に血を吸うとコメ粒ほどの大きさに膨れ上がり自然に皮膚から離れます。マダニを無理矢理皮膚から引きはがすと頭が残り化膿することがあるので自分で処置をするのはやめましょう。マダニが病原体を持っていると日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすことがあります。マダニに刺されて約2週間は発熱や出血症状がないか注意が必要です。

4. 毛虫

毛虫に触れたら必ず湿疹ができるわけではありません。毛虫を覆う毛に毒が含まれている毒針毛型の毛虫や毒のあるトゲを持つ毒棘型の毛虫に触れたときに湿疹が生じます。毒針毛型の毛虫はチャドクガやドクガの幼虫、毒棘型の毛虫はイラガの幼虫などが一般的です。肌に触れた毛虫の針は肉眼では見えませんので、毛虫に触れてしまったと思われた際にはチクチクした部分をガムテープでペタペタ剥がし、針をとりのぞいてください。そしてシャワーでしっかりと洗い流しましょう。


治療法

洗浄

患部を流水でしっかりと洗い流します。

冷却

保冷剤などで患部を冷やします。

薬物療法

症状が強い場合はステロイドを外用します。 また、抗ヒスタミン薬やステロイドの内服などを行うこともあります。

早めに治して、掻きキズから細菌が入りとびひや蜂窩織炎を引き起こすのを防ぎましょう。


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